脊柱後彎変形(円背、猫背)
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何らかの原因で背中が丸まった状態、その様。
ADL全般に極めて大きな影響をもたらしうる。
概要
高齢者の場合には体幹筋力の低下によって、体幹部分のつぶれを、骨盤を後傾、頸部屈曲により頭部を前傾することによってバランスをとる結果として起こることがある。筋力を原因とするパターンである。
また、腰椎変形症や腰椎圧迫骨折などによって、腰椎が不可逆的に変形することによって起こっている可能性もある。こちらは、骨に由来するパターン
影響
日常生活にさまざまな面で影響を及ぼす。
バランスの低下
脊柱を伸展させることが出来る余地があるほうが、バランスは良好になる。[1]
持久力の低下
脊柱後彎変形があると持久性が低下している可能性を疑うことが出来る(負の相関あり[2])
円背に関する評価
立位姿勢
通常重心線は膝関節の前方を通過するが,脊柱後彎変形を有する高齢者では重心線は膝関節の後方に位置する。[2]
頸部筋緊張
胸鎖乳突筋の緊張によって、体幹に対して、頭部の前方遷移が引き起こされている可能性がある。
円背初期への介入
エビデンスレベルは低いが座位姿勢での、骨盤の前後傾などが簡便で効果が期待できるという報告がある。[3]
歩行への影響
脊柱後彎変形とバランス能力および歩行能力の関係.坂光徹彦,浦辺幸夫,山本圭彦.理学療法科学 22(4):489–494,200
シーティングの重要性
シーティングによって、ADL上の問題を解決することができる可能性がある。
詳しくはシーティングの記事を参照
食事との関連
円背姿勢は、このように様々な面で咀嚼嚥下、つまり食事摂取に支障をきたしやすいものなのです。高齢者のための車椅子フィッティングマニュアル.公益財団法人テクノエイド協会