リハビリテーションマネジメント

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介護保険法における、リハビリテーションマネジメント加算に関するリハビリテーションマネジメントについて記載する。

リハビリテーションマネジメントの基本的な考え方[1]

SPDCA サイクル

調査(Survey)、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)の頭文字をとったものである。

調査(Survey)

事業所の医師の診療、運動機能検査、作業能力検査等により利用者の心身 機能や、利用者が個人として行う日常生活動作(以下「ADL」という。)や 手段的日常生活動作(以下「IADL」という。)といった活動、家庭内での役 割、余暇活動、社会地域活動、リハビリテーション終了後に行いたい社会参 加等の取組等といった参加についての状況を把握すること。

別紙様式1「興味・関心チェックシート」を活用し、利用者の興味や関心 のある生活行為について把握すること。

介護支援専門員より居宅サービス計画の総合的援助の方針や解決すべき具 体的な課題及び目標について情報を入手すること。 また、事業所とは別に医療機関において計画的な医学的管理を行っている 医師がいる場合にあっては、適宜、これまでの医療提供の状況についての情 報を入手すること。

計画(Plan)

リハビリテーションに関する解決すべき課題の把握

事業所の医師及び理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士は、1調査によ り収集した情報を踏まえ、利用者の心身機能、活動及び参加の観点からアセ スメントを行うこと。

リハビリテーション計画の作成 事業所の医師及び理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士は別紙様式2-1及び別紙様式2-2「リハビリテーション計画書」を活用し、また、アセ スメントに基づき、目標、実施期間、リハビリテーションの具体的な内容、 リハビリテーションの提供頻度、提供時間、リハビリテーション提供中の具 体的な対応等について検討し、リハビリテーション計画を作成すること。 リハビリテーション計画の内容については、利用者又はその家族に対して 説明され、利用者の同意を得ること。 なお、居宅サービス計画の変更が生じる場合には、速やかに介護支援専門 員に情報提供を行うこと。また、事業所とは別の医療機関において計画的な 医学的管理を行っている医師やその他の居宅サービス事業者等に対しても適 宜、情報提供すること。 リハビリテーション計画書の保存 作成したリハビリテーション計画書は2年間保存すること。

実行(Do)

リハビリテーションの実施 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士は、事業所の医師の指示及びリハ ビリテーション計画に基づき、リハビリテーションを提供すること。

医師の詳細な指示 事業所の医師は、リハビリテーションの実施に当たり、当該事業所の理学 療法士、作業療法士又は言語聴覚士に対して、利用者に対する当該リハビリ テーションの目的に加えて、当該リハビリテーション開始前又は実施中の留意事項、やむを得ず当該リハビリテーションを中止する際の基準、当該リハビリテーションにおける利用者に対する負荷等のうちいずれか1以上の指示 を行うこと。 指示の内容については、利用者の状態の変化に応じ、適宜変更すること。 ハ 指示を行った医師又は指示を受けた理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士は当該指示の日時、内容等を記録に留めること。 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第83条又は第 119 条において準用する第 19 条に規定するサービスの提供の記録にお いて、利用者ごとのリハビリテーション計画に従い、医師の指示を受けた理 学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が利用者の状態を定期的に記録する場 合は、当該記録とは別にリハビリテーションマネジメント加算の算定のため に利用者の状態を定期的に記録する必要はないものであること。

評価_(Check)、改善(Action)

リハビリテーション計画の見直し 初回はサービス提供開始からおおむね2週間以内、その後はおおむね3月ごとにアセスメントとそれに基づくリハビリテーション計画の見直しを行うこと。 a 退院(所)後間もない場合、利用者及びその家族が在宅生活に不安がある場合又は利用者の状態が変化する等の理由でリハビリテーション計画の 見直しが必要になった場合は、適宜当該計画の見直しを行うこと。 b 目標の達成状況やADL及びIADLの改善状況等を評価した上で、再度アセスメントを行い、サービスの質の改善に関する事項も含め、リハビリテ ーション計画の変更の必要性を判断すること。 c リハビリテーション計画の進捗状況について評価し、見直された計画は、3月ごとに担当の介護支援専門員等に情報を提供するとともに、必要に応 じて居宅サービス計画の変更を依頼すること。 d リハビリテーション計画の変更が生じた場合は、利用者又はその家族に説明し、同意を得ること。

サービスの利用終了時の説明等 a サービスの利用が終了する1月前以内に、事業所の医師、理学療法士、 作業療法士、言語聴覚士によるリハビリテーション会議を行うことが望ましい。その際、介護支援専門員や終了後に利用予定の他の居宅サービス事 業所のサービス担当者、介護予防・日常生活支援総合事業を利用する際はその担当者等の参加を求めるものであること。 b 利用終了時に、担当の介護支援専門員や計画的な医学的管理を行ってい る医師に対し、リハビリテーションの観点からに必要な観点から情報提供 を行うこと。