発達障害
多くの人が自然に獲得する内的能力や機能に不得意があるため、場面や場合によっては困る障害。
生来からの脳の発育に特徴があることが原因であるとされており、そのため、早いうちから発育の偏りが症状となって現れる。
当事者目線
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/454/
発達障害当事者にとって大切なこと
出来るようにならなければならないは手放すこと。
出来ないことがや苦手なことについてただ発信できるスキルと勇気を身につけること。
発信を続けて、自分を受け入れてくれる居場所を自分で探すこと。
発達障害の大まかな特徴
情報処理や認知機能に偏りがあったり、相当な努力が必要になるため、社会生活を送る上で非常にストレスを感じるなどの影響がみられる。
普通の人が無意識的にできるようになることに対して、非常な努力を必要としていることもおおい。
たとえば、朝起きる、身支度をする、人と会話をする、などが無意識でルーティーン化できないため、いちいち頭を使ってかんがる必要があることもある。その場合には、そうでない人と比べると疲労感を感じやすかったり、学習ペースやタスクの処理が遅くなったり、物事が継続的に行えなかったりする。
本人がとても努力すれば、形の上ではうまく社会生活を送れる。しかし、その場合も長期的に見ればかえって疲労や疲弊した状態になって限界を超えて心身に不調をきたしたり、社会生活が送れなくなったり、慢性的に二次障害を抱える場合もある。
発達障害で重要なこと
以下のポイントができるかできないかを本人と周囲が把握しておくことが、生活上ないし治療上極めて重要である。
- 自分の内面を言語化や図式化をはじめとした表現によって表出できるか、またそれを他者に伝達できるか
- 他者と自分は異なる人間であるということを知り、他者を尊重しなければならないことを学べるか
- 世の中自分の思い通りにいかないことだらけであるが、折り合いをつける方法を獲得できるか
大まかな対処法
本人
- 自分自身の感情にしっかりと目を向けて、表出ができているかどうかに気をつける。
- 苦手なことは試しにやってみて、無理そうならほどほどのところで諦めて、周りに助けてもらう。
- 発達障害の根本的な部分は訓練でカバーできない場合も多いので、戦略や道具を用いて対応を考える。
周囲
- 迷惑行為については、はっきりと具体的に、いつどこでなにがどのようにどうなって困ると言うことを伝える。あなたを責めているわけではない、問題解決を一緒に考えたい、ということもあわせて伝える。
- 根本原因をなんとかしようとせず、とりあえずやってみてほどほどのところで本人と一緒に諦める
- 周囲で分担して補助する。
注意点
人間の集団の中において、理性的かつ論理的に広い視野で物事をとらえ、行動を起こせる人の割合がどれだけ高いかということが、重要な指標となる。
発達障害ボーダーの人の集団のなかに発達障害の人が入って行っても、その集団には援助の余地がほとんどないため、無理にその集団に依存することはやめ、ゆとりや余裕のある人の集団と繋がるようにするのが良い。
発達障害の種類・分類
自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害(PDD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害、吃音(症)など[1]
自閉症スペクトラム障害、広汎性発達障害(PDD)
相互的な対人関係の障害、コミュニケーションの障害、興味や行動の偏り(こだわり)
典型的には1歳台で、人の目を見ることが少ない、指さしをしない、ほかの子どもに関心がない、などの様子
注意欠如・多動性障害(ADHD)
発達年齢に見合わない多動‐衝動性、あるいは不注意、またはその両方の症状が、7歳までに現れます。
多動‐衝動性の症状
座っていても手足をもじもじする、席を離れる、おとなしく遊ぶことが難しい、じっとしていられずいつも活動する、しゃべりすぎる、順番を待つのが難しい、他人の会話やゲームに割り込む、など
不注意の症状
学校の勉強でうっかりミスが多い、課題や遊びなどの活動に集中し続けることができない、話しかけられていても聞いていないように見える、やるべきことを最後までやりとげない、課題や作業の段取りが下手、整理整頓が苦手、宿題のように集中力が必要なことを避ける、忘れ物や紛失が多い、気が散りやすい、など
学習障害(LD)
全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の事柄のみがとりわけ難しい状態
学業成績や日常生活に困難が生じます。こうした能力を要求される小学校2~4年生頃に成績不振などから明らかになります。その結果として、学業に意欲を失い、自信をなくしてしまうことも。
フォントを変えるだけで文字が読める場合などもあり、環境や周囲の大人に柔軟な対応姿勢があれば、障害がさほど表面化しない問題にならないようにできることもあり、周囲の対応力が問われる。
発達障害と偏見とあやまり
教育
「発達障害は、育て方が悪いからなる」
や
「発達障害をがんばって治そう」
は、明確に誤りである。
ただし、発達障害の方の社会生活スキルの発達も、偏りがあるだけであるため、一般的な教育で悪手とされることは当然悪手である。
家族負担
上記のような偏見は家族負担となりうる。それらにくわえて下記のような現象が起こりうる。
重度の発達障害の場合には、非常に多くの手助けを必要とするが、本人が援助や手助けを受け入れることが苦手な場合もあり、家族に負担が集中する現象も起こりやすい。
また、感情的な余裕を持って対応しないと、いけない場合がおおく、保護者や兄弟が精神的我慢を強いられる場面も多発する。
地域社会の重要性
発達障害の問題を、当事者家族だけで問題解決を図るのは、困難である。
その一方で、問題を外部化できず、家族のみで対応しようとする家庭も少なくないといわれており、負担が悪循環し、余裕のない対応が、二次障害の原因となる場合もある。
問題を解決するのは、当人とその周囲のみでは困難であるため、認知症と同じく余裕のある大人が地域にたくさん必要である。