PCR法

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足りないなら、増やせばいいじゃない!

概要

PCRとは、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)の略で、

少ないRNAやDNAを複製して、検出可能な数まで増やしてから検出する技法の事。

ノーベル賞

1993年、このアイディアの重要性が認められ、Kary Mullis博士はノーベル化学賞を受賞した。

工程

①〜③の工程を繰り返す。ことによって、検出したいものを指数関数的に増やすことができる。

温度の上下を繰り返すことで、これらの工程をコントロールできる。

①熱分離

水素結合している二本の鎖を分離する。

94℃程度に加熱し、30秒から1分間温度を保ち、2本鎖DNAを1本鎖に分かれさせる。[1]

これは、2本の鎖をつなぐ塩基間の水素結合力は弱いので、高温によって切断できるからである。

②アーニリング

目的とする配列を得るため、プライマーと呼ばれる合成DNAの鎖で修飾する。

③伸長反応

いわゆるコピーにあたる工程。熱分離で二本の鎖にしたものにそれぞれ水素結合させることで、新しいペアを複製する。

実用

COVID-19における感染の広がりの把握

COVID-19における感染状況の把握のためのPCR(正確には、RT-PCR法)が検査に用いられている。

犯罪捜査

現場に慰留されている僅かなDNA情報をしっかりと検出できるようにするための方法として用いられる。