スキンテア

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スキンテア高齢者の皮膚損傷のことである。一般に高齢となると、皮膚やその周辺の組織が老化することで、怪我や損傷しやすくなり、些細な接触によっても表皮剥離などが頻発するため、スキンテアの予防を念頭において、関わりや介入をおこなわなければならない。作業療法場面においても注意が必要である。

起こりうるスキンテアの例[1]

四肢がベッド柵に擦れて皮膚が裂けた(ずれ)

絆創膏を剥がす時に、一緒に皮膚が剥がれた(摩擦)

車いす等の移動介助時にフレーム等に擦れて皮膚が裂けた (ずれ)

ネームバンドが擦れて皮膚が裂けた(摩擦)

リハビリ訓練時に身体を支持していたら皮膚が裂けた(ずれ)

体位変換時に身体を支持していたら皮膚が裂けた(ずれ)

更衣時に皮膚が擦れて皮膚が裂けた(摩擦・ずれ)

転倒した時に皮膚が裂けた(ずれ)

ベッドから転落した時に皮膚が裂けた(ずれ)

介助者の注意点

主に移乗介助のときに発生するスキンテアについては、注意すれば発生が未然に防げるものも多い。

接触面積を増やす

対象者の身体を支持する際の接触面積を増やす。具体的には指ではなく、掌や腕まで使って接触面積を増やす。

ツールを使う

必要に応じて、トランスファーボードやリフトなどを用いることは、スキンテア防止にとって、非常に有効な手段である。

スキンテアのハイリスク要因[2]

皮膚乾燥

浮腫

水泡形成

スキンテアの発生場面[2]

ベッド車椅子との触れ合い

転倒

体位交換

清拭

更衣

医療用テープ

リハビリテーションプログラムの最中

スキンテア予防に使える介護用品

アームカバー

介護用長靴下

参照