ワクチン

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ワクチンとは、不活化、無毒化したウィルスを体の中に取り込むことで、免疫を獲得するための仕組みである。

ワクチンにはまれに重篤な副作用が発生する一方で、それを遥かにしのぐ確率で有用性が得られる。

一方で、ワクチンへの無理解が、社会全体にもたらす実害がようやく指摘されるようになってきている。

副作用の過剰報道によるワクチン攻撃の結末

ワクチンが重篤な副作用を引きおこしたとの報道が、ワクチンの利用を多いに減速させ社会的に不都合な結果が生じている事例がヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの問題である。

子宮頸(けい)がんを予防するヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの積極的な接種勧奨を厚生労働省が中止し接種率が激減したことで、無料で受けられる定期接種の対象を過ぎた2000~03年度生まれの女性では、避けられたはずの患者が計1万7千人、死者が計4千人発生するとの予測を、大阪大チームが22日までにまとめた。

ワクチンの安全性を巡っては18年、名古屋市立大チームが約3万人のデータを解析し、副作用とされそうな24種類の症状の発生率は接種の有無で違いがないとした。[1]