人体構造学

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人体の構造に関する学問。

人体については、「人体」のページを参照。

この文脈における「構造」とは、概念と概念の組み合わせによって、なんらかの機能を持つ実態が構成されている様を表現している。

細胞とそれを構成する基本要素に始まり、その細胞の集まりが器官を表現するまでの概念的つながりまでを表現する。

あるいち個体の個人の体の構造を一般化して、ホモサピエンスに共通するものを抽出し、体系化して学問対象にしたものであるともいえる。

人体解剖学の前提となる学問である。人体解剖学が実物に触れうる機会やその場であるとするならば、その目の前の実態をどのように理解するかという概念の枠組みが人体構造学である、ともいうことが出来る。解剖を行ってもそれが何であるのか、どのような名前でどのような要素から構成されているのか、という関連性や背景となる知識を持っていなければ本当の価値が分からない、ということであるともいえる。

事実、古代エジプトでは、死者の復活の概念が存在していたため、各種臓器はそれぞれ腑分けされたうえで専用の容器に保管されミイラが作成されたが、「脳」はその本当の価値が認識されていなかったため、脳は鼻水をつくる場所として扱われ、腐敗のスピードも速いため鼻から掻き出され廃棄されていた。

有名かつ極端な例ではあるが、細胞から器官にいたるまで連続的な存在として説明する概念がない限り、人は人体のオブジェクティブな側面の重要性を真の意味では理解できないことの一例である。