新人教育

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新人教育は、プレーヤーからプレイヤー型と、マネージャー側からプレイヤー側へ、という型と、転属による、プレイヤーズからマネージャーへという型がある。

社員教育の中でも、比較的負荷が高い。そのため、社員の定着率が低い職場においては、非常な高負荷となりがちで組織崩壊の序曲ともなりうる。

そのため、平時より、新人教育に関するブラッシュアップを適時進めて置くことが、事業所としての生き残りの上で極めて重要である。つまり、組織のマネジメントと表裏一体であり、新人教育コストが高い状態は、マネジメントないし組織内、組織間のコミュニケーション不全を意味すると考えるのが適切である。

概要

まず、組織に馴染んでもらうための必要最低限の業務確認、、の前に、その企業の文化なり、目標とする到達点なりミッションなりを共有することが不可欠である。

そのためにも、業務の習熟に必要なコストは極限まで削減するべきである。つまり、細かな業務は、むしろその日初めて行う人でもできるように簡素化、簡便化、ないしデザインを加えておき、省エネルギー化を進めるのが良いであろう。という考え方が、両輪となる必要がある。

新人教育の要点

マネージャー視点では、人材定着率と、マンパワー戦力化の観点から重要である。

プレイヤー視点としては、働きやすさと、組織内における自尊感情の基礎の形成の場として重要である。

また、内容の要点としては、プレイヤーが確定している人材か、いずれマネジメントに移行することを期待している人材か、ポイントがそれぞれによって異なるが、共通していることは、本人が許容できる情報処理能力を超えて、情報やタスクを受け渡さないことである。

要するに、日頃からの、人材ないし経営のマネジメントを行っている人物との緊密連携が欠かせないということになる。


新人教育が上手い上司の特性[1]

ロールモデル(憧れ型)になれる … 背中で語れるので楽。

ビジョンを示せる … 今できていなくても、「こうしたいんだよね」が明確であれば、部下は参画すべきミッションがどこなのか理解し、自分で考え、そこに貢献する余地が見つかる。

何かがあったら、明確な指導や助言をする … コトが起こる前に指導しても、想像力が働かない場合は特にうまくいかない。

次にコトがおこった時に、同じ失敗をしていないかチェックする … 本人の能力と適正を見極めて、不必要に業務コストが拡大する部分に嵌めない

評価制度を設計できる … 大変な業務と簡単な業務がある時に、給与が同じにならないように工夫する。大変な業務にはきちんと、待遇や特典を設計したうえで、チームに告知して納得感を作る。

考えて取り組むべき範囲を限定して示す … 最も能力がある人には「とりあえず考えてみて」最も能力がない人には「こういう理由だから、このようにしてください」その中間の人には「状況の説明、それについてはあなたはどう思うか、そう思うなら、これとこれとこれの三つの選択肢の中だったらどの手法がよいだろうか?そうだね、ではそれが今後取り組めるように、このようにアクションしてくださいorどうアクションしたらいいかを自分で考えてごらん」など。情報負荷をマネジメントする。

自分のことを知っている … 自分でこういう人間だよね、ということをよくわかっていて、それが大きくは他の人の評価からズレていない。それを踏まえて、自分自身をうまく演出できる。

進捗状況についての具体的報告内容とタイミングを指示する … 言われたことはやる、ができるのであれば、考えさせるのとセットにすれば、案外うまくいく、こともある。

ネガティブフィードバックを恐れない … 「あなたの仕事の責務はここからここまでで、ここを完結して責任を持ってやってください」淡々と事実だけ伝える。

部下に指摘する時のポイントは「事実だけで淡々と」

例えば遅刻してきた人間に対して、「まず、遅刻というのは社会人としていけません。それから会社としての約束です。じゃあなんで約束を守る必要があるかと言うと、あなたは『この時間からこの時間は働く』という労働契約・雇用契約の下に会社に雇われています」。

「あなたはこの責務を果たすことによって、毎月決まった金額が給与として、決まった日時に振り込まれます。この約束が果たされなかったり、給料が1日延びたり、いきなり『すみません、今月は給料が5万円下がります』と約束を破られたら、あなたはどう思いますか? 不信感ですよね」。

「不信感が湧いた状態ではいい仕事ができませんよね。お互いに信頼関係があって、初めて仕事は成り立つわけです。だから遅刻というのは『約束を破った』ということになりかねない。そして信頼を失墜するということは、チームとして成果を得られない。だから遅刻はダメなんです」と、こうやって言えばいいわけです。

事実だけで淡々と指摘をせず、「遅刻した? 気をつけろよ」ぐらいだったらダメです。ちゃんと言わないとダメですね。新人を潰す上司・伸ばす上司の差は“指導の順番”にある 社員の4タイプ別の特徴と、適切な指導のポイント

参照