社会福祉法人

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日本において、社会福祉法人とは、社会福祉事業を行う非営利団体。

概要

社会福祉法人は、社会福祉事業を行うことを目的として、法人格を取得するもので、一般社団法人や一般財団法人とは異なり、利益は追求しない(できない)。この点が、一般社団法人や一般財団法人とは異なる。その代わりに、社会福祉法人は、国や地方公共団体からの補助金や寄付金を受け取ることができ、その資金を社会福祉事業に使用することができる。


一般社団法人や一般財団法人との違い

一般社団法人は、民間団体によって設立され、特定の目的を達成するために法人格を取得するもので、経済的な活動を目的とせず、その会員によって運営される。

一般財団法人は、公益的な目的を達成するために法人格を取得するもので、資産を持ち、それを管理して公益的な事業を行うことができます。

法人格

さらに、社会福祉法人は、法人格を取得するにあたり、厚生労働省の審査を受け、法人格を取得することが必要です。審査の際には、設立の趣旨や役割、資金の使途などが詳細に審査されます。

運営に必要なモラル

社会福祉法人は、社会福祉事業を行うことを目的として設立されるため、その運営においては、社会的責任や倫理観が求められます。また、社会福祉法人は、地域の人々の生活に密着した活動を行うため、地域との連携や協力が不可欠となります。



なお、社会福祉法人には、介護保険法に基づく介護保険事業を行う「介護保険法人」と、児童福祉法に基づく児童福祉事業を行う「児童福祉法人」があります。これらの法人も、社会福祉法人の一種として位置づけられます。

最近では、社会福祉法人の運営において、透明性や責任の明確化が求められており、法人監査制度の導入や、法人の運営状況の公表などが進められています。これらの取り組みにより、社会福祉法人の適切な運営が求められるようになっています。

以上のように、社会福祉法人は、社会福祉事業を行う非営利団体であり、法人格を持っています。その運営においては、社会的責任や倫理観が求められ、法律や規則に基づいた適切な運営が求められます。

社会福祉法人ができること、期待されていること

様々な福祉サービスや施設の運営、福祉政の提言や実践、地域住民の生活支援、社会的な意義のある活動の実施など、幅広い分野で活動することができる。

社会福祉法人は、法人格を有するため、民間企業と同様に資金調達や人材の採用、事業計画の策定や運営、財務・会計管理などの業務を行うことができる。そのため、一応、非営利ではありつつも、社会的使命を持ちながら、経営的な視点を持ち合わせた社会的企業としての役割も担っている。

そのような前提において、社会福祉法人には、以下のような役割が期待されている。

社会福祉サービスの提供
社会福祉施設の運営
福祉政策の提言や実践
社会的な意義のある活動の実施
地域住民の生活支援

特別養護老人ホーム

社会福祉法人格をもつと、特別養護老人ホームを設立することが出来る。