糖尿病

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血糖値異常により、日常生活に多様な生きづらさをもたらす。

糖尿病は、インスリンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気[1]

糖尿病といえば、インスリンという言葉が象徴的であるが、一型糖尿病か2型糖尿病かどうかで、なぜ高血糖な状態になってしまっているのかについては機序が異なるので、機序まで理解したい。

典型的な合併症に、予後がきわめて重篤なものが多いため、罹患者が無自覚な場合、本人家族支援者がいろいろな面でとても困る疾患である。

信頼できる情報源

糖尿病患者を対象とした健康食品ビジネスが存在する。弱者はめ込みビジネスの対象とならないように、信頼できる情報元から情報を得ることが大切である。

友の会情報|公益社団法人日本糖尿病協会

診断[1]

血中糖度、血糖値によって判定される。

空腹時血糖や75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)などの血液検査。

尿に糖がなくても、糖尿病診断がつくことは当然ありうる。

分類

1型糖尿病

インスリン依存型とも呼ばれ、自己免疫疾患などが原因でインスリン分泌細胞が破壊される。[1]

2型糖尿病

インスリン非依存型と呼ばれ、遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣が重なって発症[1]

合併症

予後がきわめて重篤なものが多い

三大合併症

網膜症

腎症

神経障害

動脈硬化

心疾患

脳卒中

予防

生活習慣の改善によって糖尿病を発症する手前で防ぐ1次予防、たとえ発症してもあきらめずに血糖値を良好にコントロールして健康に生活する2次予防、さらに合併症の発症をくい止める3次予防がいずれも重要。[1]


生活習慣

飲茶習慣

お茶を飲む習慣を身に着けておくと、2型糖尿病に罹患するリスクを減らすことができる可能性がある。日本を含む世界8カ国に住む100万人以上のデータを分析した研究による報告。

紅茶・緑茶・ウーロン茶をよく飲む人は2型糖尿病を発症する危険性が低減される。日本を含む世界8カ国に住む100万人以上のデータを分析した研究。スウェーデンのストックホルムで2022年9月19日から23日まで開催されていた第58回欧州糖尿病学会にて。[2][3]

性別や、居住の場所などのその他の属性よりも、お茶の摂取量が大きな役割を果たしていることが示唆されている。

また、この研究では、お茶を飲むことは2型糖尿病のリスクを減らすのに有益であるが、高用量(少なくとも1日4杯)でなければならないことが示唆されている。

The findings, being presented at this year’s European Association for the Study of Diabetes (EASD) Annual Meeting in Stockholm, Sweden (19-23 Sept), suggest that drinking at least four cups of tea a day is associated with a 17% lower risk of T2D over an average period of 10 years.

(中略)

Overall, the meta-analysis found a linear association between tea drinking and T2D risk, with each cup of tea consumed per day reducing the risk of developing T2D by around 1%.

(中略)

The associations were observed regardless of the type of tea participants drank, whether they were male or female, or where they lived, suggesting that it may be the amount of tea consumed, rather than any other factor, that plays a major role.

Drinking plenty of tea may reduce the risk of | EurekAlert!

分析の結果、緑茶・ウーロン茶・紅茶を1日1~3杯飲む人の場合は10年の間に2型糖尿病を発症するリスクが「4%」、4杯以上飲む人の場合は「17%」低下していたことが分かりました。お茶の飲用と2型糖尿病リスクの間には直接的な関連性があり、1日に飲むお茶1杯ごとのリスク低減効果は約1%分100万人以上の研究データで「お茶を飲む人は2型糖尿病リスクが低い」ことが判明、1日に何杯飲むとリスクが低くなるのか? - GIGAZINE

治療

糖尿病の治療には、有名なインスリン注射があるが、可能な限り日常生活の管理も重要である。

QOLとのバランスをとりながらどのように制限をデザインするかが重要となる。

膵臓機能のアウトソーシング

インスリンはこれまで注射するものが、当たり前だったが、血糖値の変化を感知して、自動的にホルモンが投与される仕組みが登場している。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC142BF0U1A211C2000000/

参照