Time up & Go test

提供: 作業療法大百科事典OtWiki

歩行能力や動的バランス、敏捷性(びんしょうせい)などを総合的に判断するテスト。

一般に、TUGテストといわれる。

Timed Up & Go Test(TUG)は開眼片脚起立時間とともに運動器不安定症(MADS)の指標となっている。TUGは信頼性が高く、下肢筋力、バランス,歩行能力、易転倒性といった日常生活機能との関連性が高いことが証明されており、高齢者の身体機能評価として広く用いられている。[1][2]


テストの様子

動画で見ることができる。

実施方法

椅子から立ち上って、3m先のコーン等をまわって戻ってきたのち、再び元の椅子に腰かけるまでに必要な時間を測定する。

椅子に深く座り、背筋を伸ばした状態で肘かけがある椅子では肘かけに手をおいた状態、肘かけがない椅子では手を膝の上においた状態からスタート[1]

測定開始時間は、お尻が椅子から浮いた瞬間

折り返し地点の回り方や、右回り左回りは本人の自由に任せる。

測定終了時間はスタート前の姿勢に戻った時点。

必要物品

椅子

コーン(よく手近なものとして4点杖などで代用される)

ストップウォッチ

カットオフ値

Shumway-Cookは転倒経験者と非経験者を対比しcut off値を13.5秒とし、Bischoffは地域在住高齢者と施設利用者と対比しcut off値を12秒としている。また、2005年本邦で行われた介護予防事業では要支援の高齢者の平均値が12.2秒であった。以上の報告をもとに、介護予防の観点から運動器不安定症のcut off値は11秒と設定されている。[1]

参考