腸腰筋

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筋群。腸骨筋と大腰筋から成る。

腸腰筋(ちょうようきん、Iliopsoas)は、腸骨筋(Iliacus)と大腰筋(Psoas Major)から構成される筋肉群であり、股関節屈曲および体幹の安定性に重要な役割を果たす。

大腰筋

大腰筋(だいようきん、Psoas Major)は、人体の主要な筋肉の一つであり、腰椎から大腿骨にかけて走行する骨格筋。主に股関節の屈曲を担い、体幹の安定性や姿勢保持にも重要な役割を果たす。

大腰筋の解剖学

大腰筋の解剖学を理解することは、機能の理解に極めて重要である。

大腰筋は、股関節の屈曲や体幹の安定化に重要な役割を果たす筋肉であり[1]腰椎から大腿骨にかけて走行する。適切なトレーニングストレッチを行うことで、大腰筋の機能を維持し、腰痛や股関節の問題を予防することができる。大腰筋の健康を保つことは、スポーツパフォーマンスの向上や日常生活の質を高めるために不可欠である。

以下に大腰筋の主要な特徴を示す。

起始と停止

  • 起始: 大腰筋は、T12からL5までの椎体と椎間板、およびL1からL5の横突起から起始する。
  • 停止: 大腰筋は、腸骨筋と合流して腸腰筋となり、大腿骨小転子に停止する。

走行

大腰筋は、腰椎から骨盤を通り、大腿骨に至る。腸骨筋と合流し、腸腰筋として働く。

神経支配

大腰筋は腰神経叢からのL1-L3の神経によって支配される。

血液供給

大腰筋は、腰動脈および腸骨動脈の枝から血液供給を受ける。

大腰筋の機能

大腰筋は、いくつかの重要な機能を持ち、人体の動きや安定性に大きく寄与する。

股関節の屈曲

大腰筋は、股関節屈曲させる主要な筋肉である。

これにより、膝を引き上げる動作(例えば、歩行や階段昇降)が可能になる。

体幹の安定化

大腰筋は、腰椎を安定させ、体幹の姿勢を保持する役割を果たす。

特に立位や座位での体幹の安定性に重要である。

骨盤の前傾

大腰筋の収縮は、骨盤の前傾を引き起こし、腰椎の前弯(腰椎前湾)を促進する。

腰椎の側屈と回旋

大腰筋は、片側のみが収縮する場合、腰椎の側屈や回旋を引き起こす。

腸骨筋

腸骨筋(ちょうこつきん、Iliacus)は、骨盤の内側に位置する筋肉であり、大腰筋とともに腸腰筋を形成する。腸骨筋は、主に股関節の屈曲を担い、体幹の安定性や姿勢保持にも重要な役割を果たす。

腸骨筋の解剖学

腸骨筋は、股関節の屈曲や体幹の安定化に重要な役割を果たす筋肉であり、骨盤の内側から大腿骨小転子にかけて走行する。

腸骨筋は、骨盤の内側に広がり、以下のような解剖学的構造と特徴を持つ。

起始と停止

起始: 腸骨筋は、腸骨窩(腸骨の内側面)および仙腸関節から起始する。

停止: 腸骨筋は、大腰筋と合流して腸腰筋となり、大腿骨小転子に停止する。

走行

腸骨筋は、腸骨窩から始まり、大腰筋とともに骨盤を通って大腿骨小転子に至る。腸骨筋と大腰筋は、股関節屈曲の主要な筋肉として機能する。

神経支配

腸骨筋は、腰神経叢のL2-L4の神経によって支配される。

血液供給

腸骨筋は、腸骨動脈の枝や大腿動脈の枝から血液供給を受ける。

腸骨筋の機能

腸骨筋は、いくつかの重要な機能を持ち、人体の動きや安定性に大きく寄与する。

股関節の屈曲

腸骨筋は、大腰筋とともに、股関節を屈曲させる主要な筋肉である。これにより、膝を引き上げる動作(例えば、歩行や階段昇降)が可能になる。

体幹の安定化

腸骨筋は、骨盤を安定させ、体幹の姿勢を保持する役割を果たす。特に立位や座位での体幹の安定性に重要である。

骨盤の前傾

腸骨筋の収縮は、骨盤の前傾を引き起こし、腰椎の前弯(腰椎前湾)を促進する。

腸腰筋のトレーニングとストレッチ

腸腰筋を適切にトレーニングし、ストレッチすることで、その機能を維持し、向上させることができる。 以下に主なトレーニングとストレッチの方法を示す。

トレーニング方法

レッグレイズ : 仰向けに寝て、脚を持ち上げる運動。股関節屈曲力を強化する。 ヒップフレクションマシン : ジムで使用されるマシンを用いたトレーニング。特に大腰筋をターゲットにする。 ランジ : 前後に足を大きく踏み出し、股関節を屈曲させる運動。大腰筋を含む下肢の筋力を総合的に強化する。

ストレッチ方法

ハーフニールストレッチ : 片膝をついて前方に体重を移動させるストレッチ。大腰筋を効果的に伸ばす。

ピジョンポーズ(ヨガ): ヨガのポーズの一つで、股関節を開き、大腰筋をストレッチする。

リクライニングヒップストレッチ: 仰向けに寝て、一方の膝を胸に引き寄せるストレッチ。大腰筋の緊張を緩和する。