リスク管理

作業療法士として臨床で仕事が行える為には、リスク管理が行えることが必須である。

作業療法実施のための必須項目

アンダーソンの基準(土肥による改訂) リハビリテーション中止についての基準

JCS　意識レベル把握のための基準

すぐに異変に気づくための評価項目

顔色　表情　流涎

体温　発汗

呼吸

振戦　冷感　チアノーゼ

姿勢の不良　体幹や頸部の傾き　

バイタルサイン

意識レベル

JCS

開眼、言語、運動、痛みなどで総合的に判断する。

血圧

年齢を考慮する必要があり、一般的に高齢になればなるほど血圧は上昇する傾向にあることを前提として考える必要がある。

正常血圧　120 ~ 130 mmHg / 80 ~ 85 mmHg

高齢者正常血圧　100 ~ 140 mmHg / 60 ~ 90 mmHg

脈拍

正常　60 ~ 100回/分　リズム不正なし

頻脈　100回 /分以上

徐脈　60回　/分以下

呼吸

正常　15~20回/分

頻呼吸　24回以上/分

徐呼吸　12回以下/分

無呼吸　10秒以上の停止

リスク管理のための思考

怪我を回避するためのリスク管理は、予防と準備が鍵となり、環境の安全性を確保し、個人の意識と行動を向上させることが重要である。また、すべての関係者がリスクについて正しく理解し、適切な行動をとることが大切。

具体的なリスク管理の手順と考慮すべき点は下記の通り。

リスクの識別

環境のチェック

作業場や生活空間、スポーツ施設などの環境を定期的にチェックし、滑りやすい床、不安定な物体、障害物など、怪我の原因となり得るリスク要因を特定する。

活動の評価

行う活動のリスクを評価し、特に危険性が高い動作や慣れない作業がある場合は、リスクが高まるため対策が必要となる。

リスク評価

危険度の評価

特定したリスクがどれだけの危険を伴うか評価し、その危険度に応じて、優先度をつけて対策を計画する。

関係者の意見集約

リスクに対する関係者（従業員、家族、チームメンバーなど）の意見を聞き、リスク認識を共有する。

リスク軽減策の実施

予防策の実施

滑り止めマットの敷設、照明の改善、障害物の撤去、安全な道具の使用など、具体的な予防策を実施する。

保護具の使用

適切な保護具（ヘルメット、手袋、保護眼鏡など）の使用を徹底する、

トレーニングと教育

安全な作業方法や急な事態に対応するためのトレーニングを提供する。これには、ファーストエイドの知識も含まれる。

監視とレビュー

監視の継続

実施したリスク軽減策の効果を定期的にチェックし、未だに残るリスクや新たに発生したリスクを識別する。

事故の記録と分析

事故が発生した場合は、その原因を徹底的に分析し、再発防止のための対策を講じる。

コミュニケーションの強化

情報の共有

リスク管理計画とその進行状況を関係者全員と共有し、意識の高揚を図る。

フィードバック

実施した対策に対するフィードバックを収集し、改善点を探る。

リスクをとれないリスク

「失敗するかもしれないから、やらない」という発想自体が、すでに失敗。 | Books&Apps