学習性無力感
同じような不利益が自分に何度か降りかかってきた時に、なんとかしようという意思が発揮されない程度に、「どうせむりだから」という諦めを学習してしまった状態。
大切なこと
「絶対できる」と論理的に理解する
どうせ無理などということは、絶対にあり得えない。
確率論で考えると、たとえば1%うまくいくとすると、
1 - 0.99 ^ n
がn回繰り返して、いずれか一回うまくいく可能性である。
ほんの少しだけでもうまくいく確立があるのならば、継続すれば必ずどこかでうまくいく時がくる。
と論理的に、自分の味方ができるようになることが大切であり、
「100%無理」という感覚だけで物事を判断することをやめることが大切である。
本当に100%無理かどうかについても、論理的に判断するべきである。
とりあえず行動する
考えたことを実践に移して、その結果がうまくいくかどうかを確かめて見ることが大切である。
考えることに偏りすぎると、いつまでたっても結論は出ない。
考えることすらやめて、とりあえず行動して見ることもとても大切である。
感覚を掘り起こす
学習性無気力になると、身体的・心理的不快感から逃避するための手段として、我慢を継続した結果として、感覚が鈍麻していることがおおい。
この感覚の鈍麻が、死への恐怖を失わせることにつながり、危機感を低下させ行動力が低下し、経験が少なくなったり、経験したことを解釈して役立てること難しくなり、さらに失敗しやすくなるという悪循環が生じる原因となる。
このループを断ち切るためには、
1具体的に行動を起こすこと
2それをとおして感覚を研ぎ澄ますこと
が大切である。
作業療法士が、現代社会に対してできる大きな貢献の一領域であるといえる。
個人の学習性無力感
個人として見ると、自分の人生を自分でマネジメントできない状態に陥る。
これは自分自身の人生を貧しくする。
家族の学習性無力感
家族としてみると、その構成員に学習性無力感が一人でもいると、その他の構成員の人生の幅を制限してしまうことがある。
「どうせ勉強なんかしても無駄」
という価値観などがそれにあたる。
企業における学習性無力感
マネジメント層が無力だと、それ以下の人間の学習性無力感が高まりやすい。
現場の人間に経営者的視点を持って動ける人材が豊富な場合にはそのような現象は起こりにくくなるが、多くの場合、マネジメントの無能は、組織の生産性を物理的面の見ならず精神的な面でも大きく影響するため、早急に改善されるなり、競合他者に淘汰される必要性がある。
しかし業態によってはその作用が期待できない場合があり、うつ病などを生じさせる原因となっている場合がある。
社会の学習性無力感
社会全体としてマクロに見ると、改善につながる動きが阻害されるため、非常に害悪が大きい状態である。
自分が苦境にいるということを発信することが最低限必要である。