HOTCAKE

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HOTCAKE(Holistic Occupational Therapeutic Cognition Aid Kit examples:全人的な作業療法的認知援助キットの例)とは、作業療法.netの中の人が臨床上得られたデータを元に構成した、対象者の認知を評価するためのツールキットのドラフトである。(執筆中)

理論の根本

人間の認知とは、入力された情報に対してどのように出力するかという仕組みのことである。

人間は情報を受け取り、それが域値を越えれば情報が処理される。域値を超えなかったり、内部の処理がうまくいなない時に障害として認知される。

ある情報をどう受け取り、どう出力するかということがその人の認知を評価することにつながる。

情報科学の分野の知見がおおいに参考となる。

認知の分類

作業療法の場面で、対象者にとって必要な支援の量や質を見極めるために必要な評価として、対象者をカテゴライズする。

自己マネジメントに関する認知

自分で自分の人生を自分の満足する方法に導くために必要な能力としての認知である。

自分で情報を作りその情報に自分を従わせることができる

朝早く起きると決めたら、ストレスなく、あるいは低いストレスで自分にそれを実行させることができる能力があるかどうかである。

自分の行動を自分で振り返り、そこから自分はどうするべきかについて気がついて、行動をすぐに起こすことができる。

自己決定を即座に自分の行動に反映させることができるレベルの認知機能があれば、リハビリテーションは非常に円滑に行うことができ、最も成果が期待できる。

また成果が十分でなかった場合においても、代替手段についての前向きかつスピーディな検討が可能である。

十分な支援を行うことで、さまざまなツールや制度を十分に活用して、いくことで、日常生活上の役割や復学や就労に関する期待も高い。

他者からの指摘を理解し、受け入れながら行動変容することができる

理解できる言葉がピタリとハマれば行動変容も可能である。

なぜ必要としたか

厳密でアカデミックな理論は現場で活用しにくく、習熟した人間が新人に伝達しにくいというデメリットがある。

また、作業療法の哲学に馴染みのない人たちにとって、既存の理論はわかりにくいものが多いかもしれない。

しかしながら、作業療法士は対象者のことをその認知のレベルに応じてしっかりと理解できることが必要である。

実際、作業療法士が作業療法対象者を援助時に十分な深さを伴って継続的かつ一貫した支援を行い、対象者の安心感につなげるためには、対象者の認知について十分に評価できる必要がある。厳密さよりも現場におけるコンサルテーションに必要なスピード感、テンポの良さ、顧客満足に焦点を当てた理論とツールである。

理論の限界とリスク

あくまで傾向であり、しかも、その情報処理が行われたときに対象者にどのような情報が入力されていたかについての評価には、作業療法士自身の認知が対象者のそれを上回っている必要がある。

作業療法士の認知が、一定水準を満たさない場合、この評価方法は使えない。

また、HOTCAKEで見れるのは対象者の認知の傾向であって、常にそうであるということではない。常にそうであるというのはレッテルや色眼鏡と言われるもので、対象者の全人生を大きく毀損するものであり、到底承服できない。

つまり、あくまで介入や振り返りの参考として、タイムリーに用いたあとは、過去のHOTCAKEの情報を絶対視しない態度が必要である。