企業統治

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またの名を、コーポレートガバナンス。 単純に組織内、または組織間の話ではない話題については、簡略解決せず運営会議などにつなげるべき。 管理職は、行うべき意思決定をあいまいにせず、行うべきで、 その職責が果たされていない場合には、しかるべき、訴え先が存在してしかるべき。


企業統治とは

法律を守ってます、という法令遵守を監督する仕組みがあることはもちろん、内部から発している外部に向けた約束事、ルールに基づいて運営がされていたり、それらの責任を取る部署と、経営運営トップの間にきちんと連携や責任と裁量の受け渡しが存在すること。

ルールに基づいて、上から指示が降りてきて、その指示には上が責任をとり、下も自分にあたえられた裁量の範囲内で責任を負うこと。責任に応じて成した成果に応じて、あらかじめ定められたルールに基づいて、賞賛が得られたり、罰則が与えられること。

秩序が誰の目から見ても明らかで、ルールに基づいた行動が許容されている状態。

ルールに基けば、下から上に意見を投げても、賞賛され、上であっても責任範囲を全うできないのであれば、解雇されうる状態。

投資対象の企業は、企業価値を高める観点から、企業統治の質を高める方向に圧力が働きやすい、と言われている。

実社会におけるコーポレートガバナンス不在の件

ダイハツの不正問題

認証不正問題への対応について|ニュースリリース|ダイハツ工業株式会社 企業情報サイト

前鹿児島県警生活安全部長の逮捕に関するニュース

前鹿児島県警生活安全部長の本田尚志容疑者が警察内部資料漏えいの疑いで逮捕された。弁護士が勾留理由開示を求める手続きで、本田容疑者は「県警職員の犯罪行為を県警本部長が隠蔽しようとしたことが許せなかった」と述べた。彼は警察の不正を告発するために資料を記者に提供したと説明している。[1]

鹿児島関係の関連不祥事

鹿児島県警が、刑事事件の再審請求などで弁護側に利用されるのを防ぐため、作成済みの捜査書類を速やかに廃棄するよう促す内部向け文書を作成していた疑いが浮上しました。2023年10月2日付の「刑事企画課だより」には、再審や国賠請求等において不要な書類の適宜廃棄を求める内容が含まれています。弁護士は「事実なら大問題」と指摘していますが、県警は「担当者不在で不明」と回答しました。[2]

捜査と情報操作

鹿児島県警の前生活安全部長が情報漏洩の疑いで逮捕されたが、その捜査中にさらに情報漏洩が発覚した。[3]読売新聞が捜査情報を報じ、捜査関係者が内部情報を漏洩した疑いが浮上。警察組織の隠蔽工作とメディアの報道倫理が問題視されている。

医師会との連携

鹿児島県警が県医師会に捜査情報を漏らした疑いが浮上。[4]2021年の強制性交事件を巡り、捜査情報が医師会関係者に伝わっていたとの証言があり、県警と医師会の共謀が疑われている。県警は守秘義務違反の可能性があり、適切な対応が求められている。

その他

東京商工リサーチ、ジャニーズグループの取引先数を調査 「ガバナンス不全と捉えられる」と警鐘 - ITmedia NEWS

元従業員が告発! 「山崎製パン」デニッシュ消費期限偽装の手口 「手作業でパンの袋を全部開封して翌日分として再包装」(全文) | デイリー新潮

管理職

企業の中でマネジメントを担う役割の人を管理職と呼ぶ。

ただのポストではなく、管理職の仕事は成果指標を設定して、現場の生産性を管理コントロールすることである。

マネジメントの記事も参照のこと。

インセンティブ

日本の多くの企業の場合、管理職人材は現場からの吸い上げで充当している。そのため、現場の人間が管理職になってみたいと思えるようなインセンティブを現在管理職を行っている人間に保証しておく必要がある。

管理職は貧乏くじのように受け取られかねないような組織運営は、中長期的には、企業運営ができなくなるような企業統治の機能不全を招く。

なぜ管理職は罰ゲームなのか。 #マネジメント - Qiita

18時に帰る若手を横目に残業...「管理職の罰ゲーム化」が加速する日本の職場(THE21オンライン) - Yahoo!ニュース

企業統治はなぜ重要か?医療におけるコーポレートガバナンスの不在の事例とともに

大抵の場合は、コーポレートガバナンスが不在でもうまくいく。

それは、組織のなかに「善良な常識人」をモデルとして行動する人しかいないからである。

では、仮に『そうでなかった時』に、いったいどのようなことがおこるのか。実際にそのような事象が起こることがある。

非常に参考になる必読資料として、脳外科医 竹田くんという素晴らしいものがあるので、ぜひお読みになっていただきたい。

漫画だけ読みたい人は

twitterもあるよ。

https://twitter.com/dr_takeda

そしてよんで考えて欲しい。もしかしたら、どこの企業、病院、ないし、どこの施設にもこのような機能不全が大なり小なり存在しているのではないか、と。

市民が医療や介護、福祉施設に関心を持たない限り、第二第三の竹田くんが現れたとて、その暴走を止めることは犠牲者が出るまでできないのである。

送検容疑は19年10月2日、後縦靱帯骨化症の女性患者(当時74歳)に対し、神経圧迫をなくすためにドリルで首の骨の一部を削る手術を行った際、過失により頸髄を損傷した疑い。女性は首から下が不随になる重度の後遺傷害を負った。

 この医療事故をめぐっては、病院の医療事故報告書に「過て硬膜を損傷した(※原文ママ)」「もともと寝たきりのADL(※日常生活動作)であったため家族からの強い責任追及はなかった」などと過失を認めたと受け取れる記述がある。

 さらに、病院の依頼で外部検証した日本脊髄外科学会理事の報告書でも「硬膜損傷の原因は、稚拙で荒いドリル操作につきる。非常に荒く、問題が発生しないかヒヤヒヤする」「解剖学的構造を理解していないばかりか、血液や生理的食塩水などによりドリリングしている溝が見えなくなっていてもドリルを突っ込んでいる。本当にありえない操作」と指摘されている。病院は22年6月の記者会見で「外部有識者の検証を受け検討し、医療過誤ではないと判断した」と過失を否定。牟礼正稔市長も昨年5月に赤穂民報の取材に「再検証を行う考えはない」と問題に幕を引く意向を示している。赤穂民報|《市民病院医療事故多発》脳外科医2人を書類送検 業務上過失傷害容疑 病院は過失否定

書類送検もされている。

 兵庫県赤穂市の赤穂市民病院で2020年、手術中に適切な処置を怠り患者に重度の障害を負わせたとして、兵庫県警は22日、脳神経外科の男性医師2人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。捜査関係者によると、2人は容疑を否認しているという。

(中略)

県警は今年5月、今回の容疑とは別に、他の70歳代の女性患者に手術時の過失で後遺障害を負わせたとして、執刀医と科長の2人を同容疑で書類送検していた。赤穂市民病院で医療過誤、患者に重度の後遺障害を負わせた疑いで医師2人を書類送検…ドリルで誤って神経損傷

竹田くんなどいない、と思うあなたは甘い。実在するらしい。[5][6]ダメなものをダメと言えない体質があると、いろいろ詰むのが分かる好例となっている。

このようなコーポレートガバナンス不在の状態と、非常識な職員の行動の掛け合わせは悲惨な結果を生みうる。そこに社会の無関心があわさるとき、どうにもならないことが起こる。

結論としては、統計学上、非常識な職員の発生はコントロール不能なので、コーポレートガバナンスが大切なのである。

労働時間の管理

院生の30代医師、月3万円で「働かせ放題」 長時間労働に制限なし:朝日新聞デジタル

リハビリテーションと、リハマネとガバナンス

患者様、利用者様、対象者様全員の、やる事リスト、現在の目標などが共有されているか。

ないし、必要なタイミングで即時必要な情報にアクセスすることができる体系が整っているか。

たとえば、「リハビリテーション計画書と、振り返りの意味でのリハマネの内容を読めばそこそこわかるようになっているからそれでよし。という状態にする。」などの工夫が必要。

作業療法と企業統治

作業療法が力を発揮するためには、その所属組織がきちんと機能している必要がある。(逆にいえば、複数人の作業療法士がそれなりに仕事ができている組織は、企業統治がちゃんとしてる可能性が高い)

仕事がしにくいと感じたら、きちんと内省して自分の働き方に問題がないかをチェックして、それでも改善がされなければ組織的な問題の可能性を考える。その一端として、コーポレートガバナンスという考え方を知っているかどうかが重要になる。

参照