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貧困とはお金がないことと思われているが、本質は現状を変えていく力がなく、困りごとに自分で気がつくことができず変更に向けた有効な行動が取れないことがその本質である。多くの解決困難な貧困のは、「発想の貧困」が根本にあり、決してサボってるからとか、働いてないからとか、頑張ってないからという言葉で括れるようなものではない。 | |||
貧困の本質を踏まえなければ、既存の支援の枠組みもうまく活用できないし、そもそも[[インターネット]]時代においては、入手することよりも選択することが重要であるという点を見失うので、うまく努力することが困難になる。 | |||
==貧困の本質== | |||
「[[行動]]変容がないこと」が貧困の本質である。「困っていることの持続」の状態が、貧困の本質である。 | |||
つまり、何らかの行動変容を促すことができるだけで、貧困は解決されうる。 | |||
口頭で変わりたいと言っても、なかなか心の奥底では割り切れない思いなどがあって、あるいは、何かを守ろうとして、行動を変えることができないでいることが多い。 | |||
わかってはいるけれども、変われないという、何かが、貧困を固定化している。 | |||
あるいは、認知機能的問題によってメタ認知が困難であり、セルフマネジメントを十分に行えるだけの認知機能が不足している場合も少なくなく、感情図がそれを素直に認めることを困難にしている結果として、問題が改善されないのみならず、むしろ悪化してしまうことも少なくない。 | |||
そのような場合には、本人の自由に任せるだけではなく、支援を積極的に行う存在と、当事者がそれを心から受け入れることが必要である。 | |||
行動を形作る習慣や価値基準優先順位重要度の転換が根本的に必要なことであるが、個人の自由の範疇であり社会が踏み込んで解決するのは非常に難しい。そのため、困っている当事者がどれだけ自分が困っているかということを言葉にして周囲に伝えようとすることができるかということが大切である。 | |||
==貧困の要因== | |||
貧困の基本構造は、[[収入]]を上回る支出ないし、[[収入]の圧倒的不足による、十分な[[支出]]の困難である。 | |||
つまり、十分な収益を得ることができない状態や、その収益に見合わない支出を繰り返している、もしくは、収入が不足している状況にもかかわらず過剰努力でその収益内で無理やり生活を維持しようとしているという基本構造がある。 | |||
また、生活を改善する余裕を作り出すことができるほどの余裕が生み出せないことをも一つの貧困の要因となる。 | |||
正論を受け止め、正論に傷つき、正論と闘う、そうしながら自分の感情と向き合う過程から逃げ続けると、なかなか貧困から抜け出せないというのが現実である。 | |||
逆にいうと、変なプライドを捨てることさえできれば、自分の生活はどこの水準からでもやり直すことができるし、自分に必要なものは人にお願いしたり、自分で準備したりすることができるということである。 | |||
自分自身に何が必要なのかということが明確にわからない場合には、知的障害や発達障害の要素の可能性の有無を精査し改善可能であるかどうかについて見極めを行うことが有効な対策を考える上で必要不可欠である。 | |||
==勇気を持つ、自信を持つ== | |||
貧困に陥る人が、というよりも、貧困状態から脱却できずに貧困状態を継続してしまう、ないし、なんども自ら貧困状態を悪化させるような行動をとってしまう人は、自分に自信がなく、他者からの評価を過剰に気にし、自分自身の行動を過剰に制限したり、本来保証されている権利をうまく行使できなかったりする。 | |||
頭を柔らかくして、恥を捨てる、というか、勇気と自信を自分自身の中で育むような行動をとることが重要である。 | |||
そうすることが、貧困から脱却することにつながる。 | |||
==生活困窮者自立支援制度== | |||
生活困窮者自立支援法(平成27年4月施行)に基づいて、必要な支援が行政から受けられるようになっている。この法律は、貧困の状態を当事者が改善するのに必要なさまざなサービスを提供してくれている。 | |||
googleなどで、「生活困窮者自立支援 自分が住んでいる住所」で検索すると、事業主体である各自治体のホームページが出てくるのでそこから詳細の情報にアクセスする。 | |||
現在、以下のような内容が準備されている。<ref>[https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000059425.html 生活困窮者自立支援制度 - 厚生労働省]</ref> | |||
自立相談支援事業 | |||
住居確保給付金の支給 | |||
就労準備支援事業 | |||
家計相談支援事業 | |||
就労訓練事業 | |||
生活困窮世帯の子どもの学習支援 | |||
一時生活支援事業 | |||
==貧困を改善するために== | |||
どんどんアクションを起こすことが大切である。 | |||
できることからどんどん行うことによって、自分の生活の水準を自分で押し上げていくことこそが、最も効果的な貧困対策である。 | |||
貧困の状態というのは、自分が本質的な助けを積極的に求める人はどんどん改善がなされやすい。 | |||
逆に、自分自身をごまかして本質的な手助けを人に求めることができない人は、なかなか貧困を脱することができない。 | |||
貧困を脱するために必要なのは、学んで即行動変容につなげることと、ありとあらゆる人に「助けてほしい」と言い続けることである。 | |||
===助けてほしいと言い続ける=== | |||
困っていることについて、助けてほしいと言い続けることによって始めて、誰かの手助けが得られる。 | |||
助けてほしいと言えないで、助けてほしいというのは、自分自身の自己決定権のうち最も大切な自分自身を自分で生き延びさせる力の最も根本的なものを放棄しているに等しい。 | |||
これは、セルフネグレクトの概念とも重なる部分である。 | |||
貧困で困っているとしたら、堂々と「助けてほしい」と言い続けることである。心理的障壁が高く難しい解決策かもしれないが、現実的に最も効果的な方法であり、実は世の中の成功者と言われる人たちも、事業を立ち上げた時などには多くの人に「助けてほしい」と投げかけて、実際にその助けを得て事業を軌道に載せているわけで、不足を人の手助けで埋めるということに引目や罪悪感を抱くことはナンセンスである。 | |||
そのようなメンタリティが貧困の大きな原因となっており、そのメンタリティの変更こそが貧困状態の根本改善のために非常に重要な行動変容の第一歩である。 | |||
===財産・資産を管理する=== | |||
貧困である人は、自分自身のありとあらゆることがらについての管理がむずかしい。 | |||
数値化したり、書類にしてまとめることができる形の資産や財産がどの程度あるのかについては、明確にし、いざという時に使用可能なお金がどの程度あるのかについて、明確にすることである。 | |||
例えば、財産が10万円を下回っている場合には、下記の生活保護の申請を行うことができるなどの条件に大きく影響する。 | |||
貧困を脱する意図があるのであれば、自分が自分の意志でつかうことができるお金が一体どれくらいあるのかということについて学ぶ必要がある。 | |||
これらの管理には、ネット銀行とスマートフォンアプリと電子マネーを組み合わせることが最も簡便である。 | |||
こうすることによって、誤魔化しようのない数字が自分のスマートフォンで一発で確認ができる。 | |||
また、お金の出入りを自分自身が把握し、緊急性の低い支出については、省略することが可能になる。 | |||
===生活保護を申請する=== | |||
条件に合致するのであれば、迷わず申請するべきである。 | |||
いまでも、一部の人には根強い誤解があるが、生活保護は働けない人のみが申請するのではない。 | |||
働いて収入があるけれども、貧乏な人も生活保護を申請することができる。 | |||
もしも、働いていても、一定金額を下回る収益しか得られないのであれば、生活保護を得る資格がある。 | |||
そのような収入収益の状態であるときには、収益と受給資格金額の差額をうけとることができる。 | |||
それを証明するための方法として、自分自身のお金の流れを証明してくれるものが重要であり、財産資産を客観的に明らかにできるような管理が非常に重要である。 | |||
自分自身でそのような管理が難しい場合には、自分で自分の生活をコントロールすることは困難であるから、原因を特定し、必要な支援を得る。 | |||
===知的障害や発達障害の有無を確認する=== | |||
仕事や生活が困難である理由に、知的障害や発達障害がベースにあることは少なくない。 | |||
このような場合には、心療内科のクリニックや、精神科の受診などによって医師の診察を受けることで、診断書を書いてもらえる可能性がある。また、その診断書があれば、生活保護の受給資格を証明しやすくなる。 | |||
障害がベースにある場合には、自分らしい生活とはないかということを、新しい自己認識を踏まえた上で考え直し、ゼロベースで生活再建を行うことが必要である。その中では、[[作業療法士]]などの専門職の力を借りることも必要となるであろう。 | |||
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逆に、気質的特性に問題がない場合には、生活は自分自身の意志と力で改善できる可能性があるので、積極的に周囲に力をかしてもらいつつ、生活のたてなおしを図る。障害でなく、自分自身に足りないものについては積極的に改善できる可能性を模索していくことが必要である。 | |||
===インターネットの検索技術を身につける=== | |||
インターネット上の情報で、日常生活の困りごとの大半は効率化ないし解決が可能な世の中になっている。 | |||
そのようにして、問題解決を少しずつ積み重ねていく試行錯誤の体験は、貧困を抜け出すために生活に必要な最も基本的な要素の一つである。 | |||
自分が目的とする情報以外の情報に惑わされず、不必要な誘惑については断ち切ることができるメンタリティをみにつける教練ともなる。 | |||
最短距離で問題解決を行うための強力なツールであるインターネット検索による情報収集をうまく使いこなせることがとても重要である。 | |||
===基礎教養を勉強し直す=== | |||
論理的思考(ロジカルシンキング)や、義務教育で学ぶような基本的な内容についての理解が曖昧だと、インターネット上の情報の真偽を効率よく見極めることができない。 | |||
国語算数理科社会から始めて、謙虚に学び直すことは、情報社会における貧困を抜け出すための最も効果的な対策である。 | |||
===感情と論理と熱意=== | |||
ロゴスとエトスとパトスについて学ぶ。 | |||
それらを切り分けたり、組み合わせたりする方法について、日常生活を通して学ぶ。 | |||
自らに対してそれらを教練するための、手段や方法として、日常生活を用いるという感覚で自分自身を磨く。 | |||
===育児支援に関するサービスを利用する=== | |||
貧困における最も大きな要因の一つが、余裕のない状態でさらに負荷が増えることで、家庭をまわす大人がパンクしてしまい家庭が機能不全となることである。 | |||
育児による急激な負荷の増加は、そのような機能不全を強化する原因ともなる。 | |||
貧困で、尚且つ子供がいる場合には、生活改善のための時間資源も不足しがちである。 | |||
そのような状況においては、生活改善をおこない貧困を離脱するための行動変容をおこすための余裕も失われている状態であるので、育児支援に関する行政サービスの利用を諦めずに積極的に利用することが必要である。 | |||
また、子育てはなるようにしかならないという気構えを心のどこかにもって、親が自分自身を許すこといが必要である。子供が愛情を感じるためには親が自分自身を愛している状態で、子供を愛しているという状態が最も安定的に子供が愛情を感じることができる。 | |||
===こうしなければならないを捨てる=== | |||
子育てのみならず、人は自分で自分に制約を課して、気づけば自分の人生の幅を自分で狭めていくことが多い。 | |||
そうして、あとからより良い選択肢が本当はあったことに気がつくのである。 | |||
お金がなければ維持できないものはたくさんある。企業におけるリストラが必要である。 | |||
見栄も外聞もなく、自分自身が本当にどうしたいのかについて考え、必要性の薄いものに関する金銭消費を極限まで減らす必要がある。 | |||
機能性を突き詰め、生活の余裕できるまで徹底的にコストカットを断行する。 | |||
===住居のコストを見直す=== | |||
住居に期待する機能を外部に転移できないかを考える。 | |||
また、より住居を維持するコストが低くなるような生活の方法がないかと考える。 | |||
持ち家が、生活のコストを増やす要因になっている場合には、活用か処分を考え、生活コストを低下させることを考える。 | |||
===栄養学について学ぶ=== | |||
健康管理についての根本に関わるのが栄養学である。 | |||
この知識があればこそ、安い金額で栄養価の高い食事を自分で作り、生活費を圧縮することが可能である。 | |||
また、この知識があれば、インターネット上で無数にあるレシピの中からより機能的なメニューを自分で見つけ出すことができるようになる。 | |||
===楽しみを自分で生み出す=== | |||
お金がなくても、人生において楽しめることはたくさんあるし、同じ結果をえるための戦略もたくさんある。 | |||
学校に行かなくても図書館の資料で勉強することはできるし、人と知り合いつながることは最高のコンテンツである。 | |||
本当に面白いひととつながるのに必要なことは、お金ではなく行動力と発想である。 | |||
自分自身で自分の楽しみを生み出すことができるようになれば、お金の支出はグッと抑えられる。 | |||
===自分のキャリアを証明する=== | |||
生活保護の状況下では、資産や財産を形成することができない。 | |||
そのため、基本的な戦略としては、自分自身の能力の強化育成に努めることになる。 | |||
能力強化と仕事の従事を同時に行うのが良い。現在、なんらかの仕事をしている状態であれば、次の仕事も見つかりやすい。 | |||
自分の余裕を失わない程度の仕事から始めて、キャリアアップに向けて転職を重ねるなどすれば、おのずと収入は上がる。 | |||
余剰ができた金銭については、人的資源に全力で投下するべきである。 | |||
不景気景気関係なく、仕事を得たり、自分で仕事を作り出していく能力が、今後の貧困の根本的解決につながる。 | |||
誰もやっていないことで、新しいことに関して、価値を証明することができれば、希少性という市場優位性がおのずから貧困から脱却するきっかけとなる。 | |||
===自分で仕事をつくる=== | |||
貧困である原因は、いくつかの特定の要因にあることがほとんどである。理論上は、その原因が | |||
日本は資本主義社会であり、[[お金]]と付き合うことが得意だと、さまざまな障害があっても生きやすい。 | 日本は資本主義社会であり、[[お金]]と付き合うことが得意だと、さまざまな障害があっても生きやすい。 |
2024年7月10日 (水) 14:08時点における最新版
お金がない事。ではない。
貧困とはお金がないことと思われているが、本質は現状を変えていく力がなく、困りごとに自分で気がつくことができず変更に向けた有効な行動が取れないことがその本質である。多くの解決困難な貧困のは、「発想の貧困」が根本にあり、決してサボってるからとか、働いてないからとか、頑張ってないからという言葉で括れるようなものではない。
貧困の本質を踏まえなければ、既存の支援の枠組みもうまく活用できないし、そもそもインターネット時代においては、入手することよりも選択することが重要であるという点を見失うので、うまく努力することが困難になる。
貧困の本質
「行動変容がないこと」が貧困の本質である。「困っていることの持続」の状態が、貧困の本質である。
つまり、何らかの行動変容を促すことができるだけで、貧困は解決されうる。
口頭で変わりたいと言っても、なかなか心の奥底では割り切れない思いなどがあって、あるいは、何かを守ろうとして、行動を変えることができないでいることが多い。
わかってはいるけれども、変われないという、何かが、貧困を固定化している。
あるいは、認知機能的問題によってメタ認知が困難であり、セルフマネジメントを十分に行えるだけの認知機能が不足している場合も少なくなく、感情図がそれを素直に認めることを困難にしている結果として、問題が改善されないのみならず、むしろ悪化してしまうことも少なくない。
そのような場合には、本人の自由に任せるだけではなく、支援を積極的に行う存在と、当事者がそれを心から受け入れることが必要である。
行動を形作る習慣や価値基準優先順位重要度の転換が根本的に必要なことであるが、個人の自由の範疇であり社会が踏み込んで解決するのは非常に難しい。そのため、困っている当事者がどれだけ自分が困っているかということを言葉にして周囲に伝えようとすることができるかということが大切である。
貧困の要因
貧困の基本構造は、収入を上回る支出ないし、[[収入]の圧倒的不足による、十分な支出の困難である。
つまり、十分な収益を得ることができない状態や、その収益に見合わない支出を繰り返している、もしくは、収入が不足している状況にもかかわらず過剰努力でその収益内で無理やり生活を維持しようとしているという基本構造がある。
また、生活を改善する余裕を作り出すことができるほどの余裕が生み出せないことをも一つの貧困の要因となる。
正論を受け止め、正論に傷つき、正論と闘う、そうしながら自分の感情と向き合う過程から逃げ続けると、なかなか貧困から抜け出せないというのが現実である。
逆にいうと、変なプライドを捨てることさえできれば、自分の生活はどこの水準からでもやり直すことができるし、自分に必要なものは人にお願いしたり、自分で準備したりすることができるということである。
自分自身に何が必要なのかということが明確にわからない場合には、知的障害や発達障害の要素の可能性の有無を精査し改善可能であるかどうかについて見極めを行うことが有効な対策を考える上で必要不可欠である。
勇気を持つ、自信を持つ
貧困に陥る人が、というよりも、貧困状態から脱却できずに貧困状態を継続してしまう、ないし、なんども自ら貧困状態を悪化させるような行動をとってしまう人は、自分に自信がなく、他者からの評価を過剰に気にし、自分自身の行動を過剰に制限したり、本来保証されている権利をうまく行使できなかったりする。
頭を柔らかくして、恥を捨てる、というか、勇気と自信を自分自身の中で育むような行動をとることが重要である。
そうすることが、貧困から脱却することにつながる。
生活困窮者自立支援制度
生活困窮者自立支援法(平成27年4月施行)に基づいて、必要な支援が行政から受けられるようになっている。この法律は、貧困の状態を当事者が改善するのに必要なさまざなサービスを提供してくれている。
googleなどで、「生活困窮者自立支援 自分が住んでいる住所」で検索すると、事業主体である各自治体のホームページが出てくるのでそこから詳細の情報にアクセスする。
現在、以下のような内容が準備されている。[1]
自立相談支援事業
住居確保給付金の支給
就労準備支援事業
家計相談支援事業
就労訓練事業
生活困窮世帯の子どもの学習支援
一時生活支援事業
貧困を改善するために
どんどんアクションを起こすことが大切である。
できることからどんどん行うことによって、自分の生活の水準を自分で押し上げていくことこそが、最も効果的な貧困対策である。
貧困の状態というのは、自分が本質的な助けを積極的に求める人はどんどん改善がなされやすい。
逆に、自分自身をごまかして本質的な手助けを人に求めることができない人は、なかなか貧困を脱することができない。
貧困を脱するために必要なのは、学んで即行動変容につなげることと、ありとあらゆる人に「助けてほしい」と言い続けることである。
助けてほしいと言い続ける
困っていることについて、助けてほしいと言い続けることによって始めて、誰かの手助けが得られる。
助けてほしいと言えないで、助けてほしいというのは、自分自身の自己決定権のうち最も大切な自分自身を自分で生き延びさせる力の最も根本的なものを放棄しているに等しい。
これは、セルフネグレクトの概念とも重なる部分である。
貧困で困っているとしたら、堂々と「助けてほしい」と言い続けることである。心理的障壁が高く難しい解決策かもしれないが、現実的に最も効果的な方法であり、実は世の中の成功者と言われる人たちも、事業を立ち上げた時などには多くの人に「助けてほしい」と投げかけて、実際にその助けを得て事業を軌道に載せているわけで、不足を人の手助けで埋めるということに引目や罪悪感を抱くことはナンセンスである。
そのようなメンタリティが貧困の大きな原因となっており、そのメンタリティの変更こそが貧困状態の根本改善のために非常に重要な行動変容の第一歩である。
財産・資産を管理する
貧困である人は、自分自身のありとあらゆることがらについての管理がむずかしい。
数値化したり、書類にしてまとめることができる形の資産や財産がどの程度あるのかについては、明確にし、いざという時に使用可能なお金がどの程度あるのかについて、明確にすることである。
例えば、財産が10万円を下回っている場合には、下記の生活保護の申請を行うことができるなどの条件に大きく影響する。
貧困を脱する意図があるのであれば、自分が自分の意志でつかうことができるお金が一体どれくらいあるのかということについて学ぶ必要がある。
これらの管理には、ネット銀行とスマートフォンアプリと電子マネーを組み合わせることが最も簡便である。
こうすることによって、誤魔化しようのない数字が自分のスマートフォンで一発で確認ができる。
また、お金の出入りを自分自身が把握し、緊急性の低い支出については、省略することが可能になる。
生活保護を申請する
条件に合致するのであれば、迷わず申請するべきである。
いまでも、一部の人には根強い誤解があるが、生活保護は働けない人のみが申請するのではない。
働いて収入があるけれども、貧乏な人も生活保護を申請することができる。
もしも、働いていても、一定金額を下回る収益しか得られないのであれば、生活保護を得る資格がある。
そのような収入収益の状態であるときには、収益と受給資格金額の差額をうけとることができる。
それを証明するための方法として、自分自身のお金の流れを証明してくれるものが重要であり、財産資産を客観的に明らかにできるような管理が非常に重要である。
自分自身でそのような管理が難しい場合には、自分で自分の生活をコントロールすることは困難であるから、原因を特定し、必要な支援を得る。
知的障害や発達障害の有無を確認する
仕事や生活が困難である理由に、知的障害や発達障害がベースにあることは少なくない。
このような場合には、心療内科のクリニックや、精神科の受診などによって医師の診察を受けることで、診断書を書いてもらえる可能性がある。また、その診断書があれば、生活保護の受給資格を証明しやすくなる。
障害がベースにある場合には、自分らしい生活とはないかということを、新しい自己認識を踏まえた上で考え直し、ゼロベースで生活再建を行うことが必要である。その中では、作業療法士などの専門職の力を借りることも必要となるであろう。 .
逆に、気質的特性に問題がない場合には、生活は自分自身の意志と力で改善できる可能性があるので、積極的に周囲に力をかしてもらいつつ、生活のたてなおしを図る。障害でなく、自分自身に足りないものについては積極的に改善できる可能性を模索していくことが必要である。
インターネットの検索技術を身につける
インターネット上の情報で、日常生活の困りごとの大半は効率化ないし解決が可能な世の中になっている。
そのようにして、問題解決を少しずつ積み重ねていく試行錯誤の体験は、貧困を抜け出すために生活に必要な最も基本的な要素の一つである。
自分が目的とする情報以外の情報に惑わされず、不必要な誘惑については断ち切ることができるメンタリティをみにつける教練ともなる。
最短距離で問題解決を行うための強力なツールであるインターネット検索による情報収集をうまく使いこなせることがとても重要である。
基礎教養を勉強し直す
論理的思考(ロジカルシンキング)や、義務教育で学ぶような基本的な内容についての理解が曖昧だと、インターネット上の情報の真偽を効率よく見極めることができない。
国語算数理科社会から始めて、謙虚に学び直すことは、情報社会における貧困を抜け出すための最も効果的な対策である。
感情と論理と熱意
ロゴスとエトスとパトスについて学ぶ。
それらを切り分けたり、組み合わせたりする方法について、日常生活を通して学ぶ。
自らに対してそれらを教練するための、手段や方法として、日常生活を用いるという感覚で自分自身を磨く。
育児支援に関するサービスを利用する
貧困における最も大きな要因の一つが、余裕のない状態でさらに負荷が増えることで、家庭をまわす大人がパンクしてしまい家庭が機能不全となることである。
育児による急激な負荷の増加は、そのような機能不全を強化する原因ともなる。
貧困で、尚且つ子供がいる場合には、生活改善のための時間資源も不足しがちである。
そのような状況においては、生活改善をおこない貧困を離脱するための行動変容をおこすための余裕も失われている状態であるので、育児支援に関する行政サービスの利用を諦めずに積極的に利用することが必要である。
また、子育てはなるようにしかならないという気構えを心のどこかにもって、親が自分自身を許すこといが必要である。子供が愛情を感じるためには親が自分自身を愛している状態で、子供を愛しているという状態が最も安定的に子供が愛情を感じることができる。
こうしなければならないを捨てる
子育てのみならず、人は自分で自分に制約を課して、気づけば自分の人生の幅を自分で狭めていくことが多い。
そうして、あとからより良い選択肢が本当はあったことに気がつくのである。
お金がなければ維持できないものはたくさんある。企業におけるリストラが必要である。
見栄も外聞もなく、自分自身が本当にどうしたいのかについて考え、必要性の薄いものに関する金銭消費を極限まで減らす必要がある。
機能性を突き詰め、生活の余裕できるまで徹底的にコストカットを断行する。
住居のコストを見直す
住居に期待する機能を外部に転移できないかを考える。
また、より住居を維持するコストが低くなるような生活の方法がないかと考える。
持ち家が、生活のコストを増やす要因になっている場合には、活用か処分を考え、生活コストを低下させることを考える。
栄養学について学ぶ
健康管理についての根本に関わるのが栄養学である。
この知識があればこそ、安い金額で栄養価の高い食事を自分で作り、生活費を圧縮することが可能である。
また、この知識があれば、インターネット上で無数にあるレシピの中からより機能的なメニューを自分で見つけ出すことができるようになる。
楽しみを自分で生み出す
お金がなくても、人生において楽しめることはたくさんあるし、同じ結果をえるための戦略もたくさんある。
学校に行かなくても図書館の資料で勉強することはできるし、人と知り合いつながることは最高のコンテンツである。
本当に面白いひととつながるのに必要なことは、お金ではなく行動力と発想である。
自分自身で自分の楽しみを生み出すことができるようになれば、お金の支出はグッと抑えられる。
自分のキャリアを証明する
生活保護の状況下では、資産や財産を形成することができない。
そのため、基本的な戦略としては、自分自身の能力の強化育成に努めることになる。
能力強化と仕事の従事を同時に行うのが良い。現在、なんらかの仕事をしている状態であれば、次の仕事も見つかりやすい。
自分の余裕を失わない程度の仕事から始めて、キャリアアップに向けて転職を重ねるなどすれば、おのずと収入は上がる。
余剰ができた金銭については、人的資源に全力で投下するべきである。
不景気景気関係なく、仕事を得たり、自分で仕事を作り出していく能力が、今後の貧困の根本的解決につながる。
誰もやっていないことで、新しいことに関して、価値を証明することができれば、希少性という市場優位性がおのずから貧困から脱却するきっかけとなる。
自分で仕事をつくる
貧困である原因は、いくつかの特定の要因にあることがほとんどである。理論上は、その原因が
日本は資本主義社会であり、お金と付き合うことが得意だと、さまざまな障害があっても生きやすい。
逆に、お金との付き合いが下手であれば、個人の障害の有無にかかわらず、社会的に生きていくこと困難さは増える。
つまり、どうしてお金がないのか、どのようにすれば良いのかを知っておくことは大切である。
また、そのような兆候が見られる方が作業療法の対象者としている時にどのようにすれば良いかを知っておくことが大切である。
また、世の中の変化のスピードと、生活レベル、意識水準に社会制度が追いついていないので、政治について関心を持つことが重要である。
そして、最も重要なのは、貧困の当事者が、自らの貧困を作り出している要因ときちんと向き合う覚悟を持つことである。
そこには必ず、自分自身と向き合う過程が必要となる。作業療法士は、言語的理解のみでは理解や生活再建が困難な方に対して具体性を用いながら、生活の改善から始めていくことが出来るスキルを持っているので、積極的にこの分野で活躍できる人材が出てくる必要が、社会的な需要としてある。
つまり、作業療法士は、お金について勉強しておくことが必要で、それは、個人としてのお金の流れから、社会としてのお金の流れまで幅広く知っておく事が重要である。
貧困状態からの脱出戦略
社会的平均から抜き出た能力があるにもかかわらず貧困である場合に限っては、貧困から抜け出すことは難しくない。
仕事が容易にみつかったり、自分で作り出せたらするからである。特に、インターネットやスマートフォンの普及によってその傾向はより顕著である。
よって、貧困が継続したままの状態となり困る多くの場合は、所得の確保に繋がるような水準の能力が現在なく、その確保も難しいような場合であることが必然的に多い。
そのような場合には自助努力だけで貧困を抜け出すことは不可能なので、人の助けを大いに借りることを躊躇してはならない。
収入を確保する
収入ゼロでは、生活は維持できず、いずれ破綻する。
収入が確保できなければ、なんらかの制度を利用しなければ生きていくことはできない。
希少性のある価値を発揮する
支出を減らす
投資や出資を受ける
社会保障制度やさまざまな団体の制度を活用する
資産を形成する
各種金融機関の口座開設する
「すでに起こった未来」である歴史を学ぶ
資格を学ぶ
英語関係(TOEICテスト等)
行政書士
マンション管理士
中小企業診断士
衛生管理者
ファイナンシャルプランナー
簿記
宅地建物取引士
ITパスポート資格
MBA