「通所リハビリテーション」の版間の差分
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なお、<span style="color:red">1ヶ月以内に居宅訪問できていない場合には、それ以降リハビリテーションマネジメント加算(I)は取得することができない。</span>一方で、訪問を予定していたが、利用者の体調不良などのやむを得ない事情により居宅を訪問できなかった場合については、通所開始日から起算して1月以降であっても、体調不良等の改善後に速やかに利用者の居宅を訪問すれば、リハビリテーションマネジメント加算(Ⅰ)を算定できる。<ref>27.4.30事務連絡「平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(vol.2)(平成27年4月30日)」の送付について〔23〕</ref> | |||
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2021年3月13日 (土) 09:57時点における版
通称として、デイケアとも呼称される。
介護保険分野における通所リハビリテーションとは、その名に冠する通り、リハビリテーションの一環である。日中の居場所としての機能の類似するデイサービスと比較して、利用者の心身機能の維持回復成果がなければならないということである。[1]
厚生労働省の定義
居宅要介護者について、介護老人保健施設、病院、診療所その他厚生労働省令で定める施設に通わせ、当該施設において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション[1]
厚生労働省の定義の解釈
在宅生活をおくれているが介護が必要な人に対して、生活の自立という方向性に向けてリハビリテーションが行われていることが必須と言える。また、通所リハビリテーションで提供されるサービスは、リハビリテーションの文脈で構成されている必要があるということである。
もちろんリハビリテーション単体でサービスが成り立つものではないし、そのほかの要素が強い利用者もおられるが、そういった方は制度上のコンセプトとしては主たる対象ではなく、建前としては、他のサービスにうまく繋がれるように促していくことが必要ということになる。
人員基準
制度としての人員の施設基準は以下の通りである。[1]
医師 (併設病院などとの兼務可能)
療法士(作業療法士、理学療法士、言語聴覚士)利用者100人につき1名
従事者(上記の療法士を含む) 利用者10人に対して1名
設備基準
設備基準は以下の通りである。[1]
指定通所リハビリテーションを行うに必要な専用の部屋 3平方メートルに利用定員を乗じた 面積以上の設備
施設基準の人数上限は、実質建物の広さが最も強い決定要素となり得ると言える。
利用のきっかけとなる疾患
意外にも、認知症よりも、脳卒中がきっかけとなることが多いとのことである。[1]
利用において介入のポイントとなる項目
リハビリテーション会議
ご本人様や家族、他職種が集まり、リハビリテーションについて検討する会議。
問題点と、それを解決するために行うリハビリテーションについて、そこに関わる人の間で情報共有を行ったり、意思決定を行ったりするためにとても重要な会議である。
介護保険制度上もとても重要視されており、各種加算における必要条件として挙げられている。
当事者の方のリハビリテーションの質を高めるために重要であり、また、低コストで効果的なリハビリテーション会議が行えるように、質を高めることは、経営課題にも直結するテーマであり、両側面から極めて重要である。
しかし、出席者を集める調整などの手間が非常にかかる事業所においては、敬遠されてしまうことがあることもまた事実である。
スタッフとしては、リハビリテーション会議についてよく理解しておき、また実戦ではどのようにすれば、コンスタントに質の高いリハビリテーション会議をストレスなく行うことができるかということは、極めて重要なテーマであると言える。
リハビリテーション会議参加者
利用者及びその家族を基本としつつ、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護支援専門員、居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス等の担当者その他の関係者が構成員となって実施される必要がある。[2]
参加者は、どんな人間でも頭数さえそろっておけば良いというものでは当然ない。
つまり、その他にもたくさんの業務を抱えている多くのスタッフの参加が必要となるため、これがリハビリテーション会議の開催のハードルを上げている。
欠席者の扱い
欠席者がいた場合にも、算定要件としてのリハビリテーション会議とは認められる。その一方で、欠席者にはリハビリテーション会議が終了しだい、速やかに情報が共有されなければならない。[3]またその際の照会は不要である。[4]
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各種加算
通所リハビリテーションにおいて取得可能な加算は下記の通りである。
手厚いサービスを利用者に提供する場合には、この加算の仕組みを丁寧に利用していかなければ、施設経営の持続可能性が担保できないため一職員であっても理解を深めておくことが極めて重要である。
リハビリテーションマネジメント加算
適宜適切でより効果の高いリハビリテーションを実現するために、リハビリテーション計画書(様式)の充実や計画の策定と活用等のプロセス管理の充実、介護支援専門員や他のサービス事業所を交えた「リハビリテーション会議」の実施と情報共有のしくみを評価する。[1]
リハビリテーションマネジメント加算(I) 230単位/月
リハビリテーションマネジメント加算(II) 開始月から6月以内 1,020単位/月(それ以降 700単位/月)
リハビリテーションマネジメント加算(I)の算定要件
1 通所リハビリテーション計画の進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて当該計画を見直していること。
2 指定通所リハビリテーション事業所のPT、OT又はSTが、介護支援専門員を通じて、指定訪問介護の事業その他の指定居宅サービスに該当する事業に係る従業者に対し、リハビリテーションの観点から、日常生活上の留意点、介護の工夫等の情報を伝達していること。
3 新規に通所リハビリテーション計画を作成した利用者に対して、指定通所リハビリテーション事業所の医師又は医師の指示を受けたPT、OT又はSTが、当該計画に従い、指定通所リハビリテーションの実施を開始した日から起算して1月以内に、当該利用者の居宅を訪問し、診療、運動機能検査、作業能力検査等を行っていること。
なお、1ヶ月以内に居宅訪問できていない場合には、それ以降リハビリテーションマネジメント加算(I)は取得することができない。一方で、訪問を予定していたが、利用者の体調不良などのやむを得ない事情により居宅を訪問できなかった場合については、通所開始日から起算して1月以降であっても、体調不良等の改善後に速やかに利用者の居宅を訪問すれば、リハビリテーションマネジメント加算(Ⅰ)を算定できる。[5]
リハビリテーションマネジメント加算(II)の算定要件
1 リハビリテーション会議を開催し、リハビリテーションに関する専門的な見地から利用者の状況等に関する情報を構成員と共有し、当該リハビリテーション会議の内容を記録すること。
2 通所リハビリテーション計画について、医師が利用者又はその家族に対して説明し、同意を得ること。
3 開始月から6月以内の場合は1月に1回以上、6月を超えた場合は3月に1回以上、リハビリテーション会議を開催し、利用者の状態の変化に応じ、通所リハビリテーション計画を見直していること。ただし、算定開始の月の前月から起算して前24月以内に介護保険または医療保険のリハビリテーションに係る報酬の請求が併せて6月以上ある利用者については、算定当初から3月に1回の頻度でよいこととする。[6]
4 指定通所リハビリテーション事業所のPT、OT又はSTが、介護支援専門員に対し、リハビリテーションに関する専門的な見地から、利用者の有する能力、自立のために必要な支援方法及び日常生活上の留意点に関する情報提供を行うこと。
5 以下のいずれかに適合すること。
(一)指定通所リハビリテーション事業所のPT、OT又はSTが、居宅サービス計画に位置付けた指定訪問介護の事業その他の指定居宅サービスに該当する事業に係る従業者と指定通所リハビリテーションの利用者の居宅を訪問し、当該従業者に対し、リハビリテーションに関する専門的な見地から、介護の工夫に関する指導及び日常生活上の留意点に関する助言を行うこと。
(二)指定通所リハビリテーション事業所のPT、OT及びSTが、指定訪問リハビリテーション事業所の利用者の居宅を訪問し、その家族に対し、リハビリテーションに関する専門的な見地から、介護の工夫に関する指導及び日常生活上の留意点に関する助言を行うこと。
6 1から5までに適合することを確認し、記録すること。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算
認知症高齢者は、個別のリハビリテーションよりも状況が理解されやすい集団活動や何をするのかイメージできる活動の方が参加しやす いため、認知症の状態に合わせた効果的な方法や介入頻度・時間を選択できる新たな報酬体系を追加する。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(I) 240単位/日
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(II)1920単位/月
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(I)の算定要件
1 1週間に2日を限度として個別にリハビリテーションを実施すること。
2 通所リハビリテーション費におけるリハビリテーションマネジメント加算(I)又は(II)を算定していること。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(II)の算定要件
1 1月に4回以上リハビリテーションを実施すること。
2 リハビリテーションの実施頻度、実施場所及び実施時間等が記載された通所リハビリテーション計画を作成し、生活機能の向上に資するリハビリテーションを実施すること。
3 通所リハビリテーション費におけるリハビリテーションマネジメント加算(II)を算定していること
社会参加支援加算
通所リハビリテーションの利用によりADL・IADLが向上し、社会参加に資する取組に移行するなど、質の高いリハビリテーションを提供する事業所の体制を評価する。 ※社会参加に資する取組とは、指定通所介護、小規模多機能型居宅介護、一般介護予防事業などへ移行すること。
【評価対象期間】 1月1日~12月31日 【届出】 翌年3月15日まで 【算定期間】 翌年4月1日~翌々年3月31日
※終了後14日~44日以内に訪問にて3月以上参加が継続することを確認
単位数
訪問:社会参加支援加算 17単位/日 通所:社会参加支援加算 12単位/日
生活行為向上リハビリテーション実施加算
ADL・IADL、社会参加などの生活行為の向上に焦点を当てた新たな生活行為向上リハビリテーションとして、居宅などの実際の生活場面における具体的な指導等において、訪問と通所を組み合わせることが可能となるような新たな報酬体系を導入する。
単位数
開始月から起算して3月以内の期間に行われた場合 2000単位/月 開始月から起算して3月超6月以内の期間に行われた場合 1000単位/月
加算要件
1 生活行為の内容の充実を図るための専門的な知識若しくは経験を有する作業療法士又は生活行為の内容の充実を図るための研修を修了した理学療法士若しくは言語聴覚士が配置されていること。
2 生活行為の内容の充実を図るための目標及び当該目標を踏まえたリハビリテーションの実施頻度、実施場所及び実施時間等が記載されたリハビリテーション実施計画をあらかじめ定めて、リハビリテーションを提供すること。
3 当該計画で定めた指定通所リハビリテーションの実施期間中に指定通所リハビリテーションの提供を終了した日前1月以内に、リハビリテーション会議を開催 し、リハビリテーションの目標の達成状況を報告すること。
4 通所リハビリテーション費におけるリハビリテーションマネジメント加算(II)を算定していること。
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 通所リハビリテーション(参考資料)社保審-介護給付費分科会第141回(H29.6.21)参考資料4
- ↑ 27.4.1事務連絡介護保険最新情報vol.454「平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(平成27年4月1日)」の送付について〔81〕
- ↑ 27.4.30事務連絡「平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(vol.2)(平成27年4月30日)」の送付について〔10〕
- ↑ 27.4.1事務連絡介護保険最新情報vol.454「平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(平成27年4月1日)」の送付について〔83〕
- ↑ 27.4.30事務連絡「平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(vol.2)(平成27年4月30日)」の送付について〔23〕
- ↑ 30.3.28事務連絡「平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30年3月28日)」の送付について〔1〕