介護
大まかには「お世話をすること」という意味。
自分一人で、自分の生活を成り立たせることが困難な方に対するサービスのうち、生活を成立させるのに必要な支援全般を指して介護という場合もあるし、直接的に対象者のお世話をする事象を指して介護という言葉が用いられることもある。
介護を必要とする人の多くは、作業療法とリハビリテーションを潜在的に必要とする。
科学的介護
2021/04/04現在、今後は、科学的介護[1]が重要視されると考えられる。厚生労働省がそこに向けてのLIFEを推進しているからである。
それができる事業所と、そうでない事業所の色分けがなされていくことになると考えられる。
データベース、またそれを活用したビッグデータ、AIなどの運用まで、基本的な知識として蓄えておくことがベターといえる。
医療におけるエビデンスに基づく医療に対応する概念といえる。
日本における介護の仕組み
日本では公的に介護を支え提供する仕組みとして、介護保険がある。その根拠となっているのは、介護保険法である。
管轄省庁は、厚生労働省である。
介護保険
介護サービスを必要とする人たちが、自分安定的に介護サービスが受けられるようにするための仕組みとして、介護保険がある。
その根拠となっているのは、介護保険法である。
介護保険制度で利用できるサービス
公表されている介護サービスについて、介護事業所・生活関連情報検索ー厚生労働省を参照
障害と介護
障害と介護には密接な関係がある。障害とは生活のしづらさであり、介護とは日常的な生活維持のための具体的支援である。
介護といえばまず、高齢者の介護が思い浮かぶであろう。その本質は、自分で自分の生活を成り立たせるために必要なことが満足に行えないことにある。
異なる疾患でも、共通する障害像があれば、同様の介護が必要となる。
障害には、さまざまなものがある。
たとえば、四肢欠損にによって、ADLが制限されるなどで、介護が必要となる。
これは身体機能障害、身体障害である。
考えることが困難になる障害、自分で自分のことが決定できない、精神的に不安が高まることで、日常生活が送れないため、他者からの支援が必要となるなどの場合は精神障害である。
生来時からなんらかの障害がある場合には、発達に関する障害に分類される。
歳を取り、高齢になるに伴って、生活に困難が出てくるのが高齢期障害である。
また特に、社会的課題や現実問題として、認知症の問題に対してどのように取り組むかが介護の最も大きな課題である。
こうした障害に対して、各種介護が必要となる場合も多い。
施設における認知症の介護の問題
まず、予算がない。
そしてマンパワーが足りない。
人材が足りない。
慢性的人手不足による職場の雰囲気の劣化。
中間管理職マネージャーの力不足
経営者のマネジメント不足。
上記環境下による、職員と介護を必要とする顧客のパワーバランスの圧倒的偏りによる、職員の傲慢な誘発
こなすだけの仕事が慢性化することへの心理的麻痺
心理的麻痺が進行し現象と現状における問題に死角が多発
ますますマネジメントが困難になり、劣悪化する。
日本における介護の仕組み
日本における介護に関する仕組みの経緯を見る。
日本の介護の歴史を知っておくことで、見えてくるものがある。[2]
出発地点となった問題
選択肢が、在宅しかない
社会的入院費の増大
介護問題解決の方法
介護保険の仕組みをうまく使うことが必要である。
そのためには、科学的介護の推進が必要不可欠である。
投下資金を増やし、選択と集中を進める。
一律をやめて能力のや意欲によってより細かく差別化する
現場のマネージャーに強力な権限を与える
経営者の現場への影響力の評価と、不適切な影響力の制限
一方で、下からの告発制度を作る
施設内に死角を作らないよう監視カメラを常時作動
カメラ等の証拠を基に権限と告発制度を運用する。
介護を受ける側の問題行動を証拠に基づき粛々と解消することで働き手を守る視点の明確化。
介護に関する資格
ヤングケアラー
親が介護の対象者であるなどの理由から、幼少時代より介護のマンパワーとして動員される幼少者をヤングケアラーと呼ぶ。
家族が家族の介護をするのが当たり前という前提による制度欠陥の結果であり、人生はそれぞれのものという前提に立つならば、かなり問題のある状況である。
各家庭が地域に開かれにくくなっているため、顕在化している問題の一つであると言え、生活者としての態度を個々が問われていると言える。
介護ロボット
喫緊の課題として、介護の現場の負担はとても大きい。
そこで、ロボットの導入が問題解決の一助として期待出来る。そこでは、介護を受ける人の快適さを増したり、介護者の負担を軽減したりする用途がある。
国としても、そのような介護ロボットの導入は現実的に検討している。[3]
導入メリット
身体負担の軽減
上記のように、国も介護ロボの導入について検討している。[3]その中で、介護負担の大きな要素の一つである移乗について
移乗介助機器を活用した職員に対する聞き取り調査では、「介護者の身体的負担が軽くなる」との回答が8割を占め、一定の負担軽減効果が見えたものの、移乗介助に要する複数介助時間の比率の減少が認められなかった
とあり、上記の例のように、職員の身体面での負担は軽減できるとのエビデンスがある。
経済性への貢献
また、経済性の問題が解決されると一気に導入が加速する可能性は残されている。
下記のように、介護現場の業務フローの改善を目的とした製品もある。
情報に基づく介入の可能性
見守り機器の活用により、「施設業務・職員の変化」において、「訪室しなくても利用者の状況が分かる」、「行動パターンが把握できる」等のデータ化が可能[3]となり、それに基づいたきめ細やかな介護が可能になる。