認知症
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認知症においては、生活の困難さが時間の経過とともに増していき、本人ができないことがどんどんと増えていくのに従って、周囲の介助や介護の負担が増大していく病気であることが一つ問題である。
しかし、それにもまして、介助や介護の負担が単純に増えるのみならず、進行の過程でできないことを認められない当事者の方が自身の病気と折り合う過程で、自身の周囲の人との関係が不可逆的に破壊されて行くことも少なくないのが、この疾患の非常に恐ろしいところである。
そうならないためには、
1 認知症となった本人が自分自身が認知症であるという事実をごまかしたり周囲から隠そうとしないこと。
2 周囲の人は認知症となった人がどのような言動を取りやすいのか、どのようなことに困るのかについての理解や共感を経て、より良い支援について考えることが
大切である。
作業療法士にはそのために必要な支援を行うためのスキルと知識が領域を問わずに求められる。身体障害領域の対象者を主として関わっていたとしても認知症の方が対象者となる可能性は、高齢社会の日本においては非常に高いからである。対象者の認知機能が低下していたとしても有用なリハビリテーションとは何か、生活行為の改善は何かを考えるためには、作業療法士は認知症については当たり前に理解を深めておかなければならない。
なお、認知機能が低下する症候群の総称。認知症は病名ではない事に注意。
また、せん妄との鑑別が非常に重要である。
認知症の種類
認知症の作業療法
認知症の方の残存機能を十分に活かせ、生活の活力となるような作業を選択するべきである。
喪失体験が多い中でも、生きがいを得たり感じられるよう支援する。